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ドイツ帝国の象徴 ピッケルハウベ

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今でもヨーロッパの式典などに登場するこの兜。
ピッケルハウベと言う兜でプロイセン王国が使用していたことでドイツ全土に広まりドイツ軍の象徴になりました。
第一次世界大戦の初期ではこのヘルメットをかぶってるドイツ軍が印象的ですが実際は他国でも使われている兜でした。
バシネットの兜から進化したといわれており実際ドイツが開発したわけでもなくロシアに訪問していたフリードリヒ・ヴィルヘルム4世が中世の兜の面影を残すこの兜の試作品をみて気に入り設計し直してドイツ軍に取り入れたと言われていますが今のところよくわかっていないそうです。
ピッケルハウベはスパイクのところに装飾ができることから見栄えがよく各国に広まりさまざまな装飾をあしらった豪華なものもあります。
またドイツ軍はピッケルハウベを正式採用しM1892被覆を被せた改良型も登場し戦場での使い勝手を良くしたものも開発されました。
砲兵は装填中などの操作の時にスパイクで相手を傷つけない様に騎兵だと馬を傷つけない様にスパイク部分を球状に改良されたタイプなどが使われました。
しかし、塹壕戦主体の第一次世界大戦が勃発するとピッケルハウベは瞬く間に弱点が露呈し始めました。
耳まで防護していないために砲弾の破片を防ぐことができず頭部を負傷するものが後を絶たず、スパイク部分が塹壕から出て隠れていても位置を露呈させてしまい狙撃されることもありスパイク部分をはずせるタイプも登場しました。
1916年にシュタールヘルムが登場しピッケルハウベは廃止が決定し礼装用のみとなり以後ドイツ軍の象徴はシュタールヘルムに変わりました。
しかし、ピッケルハウベは中世的で装飾ができ見た目の美しさからパウル・フォン・ヒンデンブルクも戦後かぶり続けイギリスではアルバートヘルメットやカストディアンヘルメットとして騎兵隊や警察隊で現在でも使われています。
by bt231 | 2009-01-19 17:34 | UHIと軍事